班固『白虎通』巻一 爵 (6)

庶人稱匹夫者,匹,偶也。與其妻為偶,陰陽相成之義也。一夫一婦成一室。明君人者,不當使男女有過時無匹偶也。《論語》曰:「匹夫匹婦。」

庶人のことを「匹夫」と称することの由来。匹夫の匹は「偶」、つまり陰陽(この場合は夫と妻)が対となることを意味するという。この段落の文章を読むに、庶人は妾を擁するような階層(士大夫層?)とは別階層であることが示唆される。だからであろうか、よく歴史小説やマンガで「匹夫!」と罵倒するのを見掛けるが、これは「この下層階級の人間め!」(おまえは士大夫の階層に相応しい人間じゃない、みたいな解釈)ということを意味するからこそ、将軍である士大夫層に対する罵倒として機能するのかも知れない。三國志で張飛が劉巴から「兵子」と罵られたような感じで。

また、為政者は「当に男女時を過ぎて偶匹無きを有らしむべからず也」といい、庶人が婚期を迎えても相方が居ないような事態を作らぬよう戒めている。陳立の注釈を参照すると、この部分は

使男女無夫家者會之。(男女、夫無き家は之を会せしむ。)
(『周禮』媒氏篇)

に対応しているという。人口の多さが国力の源泉である以上、人口を殖やす政策は為政者として重要な命題だったのであろう。

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